「見える化」の技術の性能向上を目指して
世の中の様々な現象は、微分方程式や積分方程式などの数理的なモデルによって表されています。ただし、その数式を具体的に解くことは一般には難しく、実際に応用で現れる多くの問題では不可能です。そこで、コンピュータを用いて近似的に答えを求める、いわゆるシミュレーションによって現象の振る舞いを調べることが必要になります。ただ多くの場合は、高速に計算結果を求めようとすると正確さが犠牲になり、正確に計算結果を求めようとすると速度が犠牲になります。このトレードオフの関係を数学的に解析し、より良い───可能なら最適な───シミュレーション手法の開発に取り組んでいます。